水のこと
下水道とは
私たちが、日常生活で使っている水は、自然の中で循環しています。地上にふった雨は、地中にしみこみ、地下水や川となり、やがて海にそそぎこみます。そして、太陽にあたためられ、再び雲になり、雨となって地上に帰っていきます。
私たちの生活で、この水はなくてはならないもので、炊事、洗濯、水洗便所など、あらゆるところで使われています。
下水道は、この使われた水(汚水)を「きれいな水」にして、自然の「水の循環」に返します。また、まちにふった雨を川や海にすみやかに排除します。
下水道は、私たちの生命、財産を守るとともに、自然を守り、ゆとりとうるおいのある生活を行うためになくてはならない施設です。また、私たちの生活における「水の循環」に大きな役割をはたしています。
下水道の役割(やくわり)
下水道には大きく4つの役割があります。
1.くらしをより良くする
日常生活により使われた水(汚水)が、住宅のまわりにたまると、くさいにおいや蚊、ハエなどが発生し、伝染病の原因になります。この汚水を下水道により、すみやかに下水処理場まで送ることで、せいけつで快適なくらしが作られています。
2.川や海などの水質を守る
日常生活により使われた水(汚水)を、そのまま流してしまうと、河川や湖や海は汚れていきます。下水道により、汚水を「きれいな水」にしてから川に流すことで、河川や海などの水質を大切に守っています。
3.浸水被害(しんすいひがい)をふせぐ
近年の急速な都市の発展により、緑地や農地、空き地が減少し、雨水が地面にしみこむ量は減ってきています。つまり、地表に流れ出る雨水の量が一時的に増えて、浸水被害を起こすこともあります。
下水道は、道路や住宅地にふる雨水をすみやかに排除することで、浸水被害からまちを守っています。
4.資源(しげん)の有効利用
下水道には、処理水、汚泥(きたないドロ)、熱など利用可能な多くの資源があります。この資源を有効利用することにより、地球のことを大切に考えた省エネルギー、リサイクル社会の実現に大きく貢献します。